2018年に読んだ本とはてブを振り返る
2018年に読んだ本たち
2018年に新たに読んだ本は約97冊でした。
2016年、2017年共に100冊超えのペースで読んできたのですが、今年はわずかに100冊には届きませんでした。(読み直しを含めると100冊はいっていると思います)
今年は自己啓発系の本を読むことが少なくなり、代わりに技術書・ビジネス書・組織系の本を読むことが多かったように思います。
おそらく転職をきっかけにキャリアの悩みが一旦解消されたことと、転職先の組織での組織変革が原因かなと思います。
ちなみに今まで読んできた本の一覧はこちらです。
2018年に読んでよかった本たち
一流の頭脳
運動(特に有酸素運動)が脳の働きを高めることを科学的に検証した本。
読んだ後に運動を始め出したのだが最近は運動できていないのでそろそろ始めよう。
- 作者: アンダース・ハンセン,御舩由美子
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2018/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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AI vs 教科書が読めない子どもたち
シンギュラリティは来るか?という疑問に対する1つの回答を見せてくれた。
AIは意味を理解できないというのはAIを理解する上でとても役に立った。
またそれ以上に子供たちの中で教科書を読めていない、理解できていない層が一定数あることに驚いた。
この本を読んでから自分は意味を理解できるか気にするようになった気がする。
- 作者: 新井紀子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2018/02/02
- メディア: 単行本
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その悩み、哲学者がすでに答えを出しています
世界の偉人たちが日々抱えるような悩みに答えていくという本。
特別何か悩みがある中で読んだわけではなかったが、読んだ後に「自分には世界の哲学者たちがついているんだ」という感覚になれたのがよかったです。
- 作者: 小林昌平
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2018/04/27
- メディア: Kindle版
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日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業
少子化がもたらす問題をイヤというほど見させられた1冊でした。
少子化対策が効果を発揮するまでの時間的ラグという今まで考えたことがなかった視点を与えてくれました。
また技術革新による生産性向上は労働者を増やさないという事実を突きつけられ手放しで喜べないということを理解できました。
日本が抱える問題をハッキリと突きつけられるとどうしても暗くなってしまいますが、これを解決していくのは自分たちであるということを忘れずに過ごしていきたいと思います。
日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業 (講談社現代新書)
- 作者: 中原圭介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/04/19
- メディア: 新書
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朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論
朝日新聞をはじめとするいわゆる日本のリベラル層がなぜ支持されなくなったか、なぜ世界ではトランプ支持者がいる一方でトランプを激しく非難する人たちがいるのか。
こうした日本や世界を取り巻く状況をうまくするのが橘玲さんは本当にうまいと思う。
安倍政権が保守層を取り込みながらリベラルな政策をうてている理由を理解するのにとても役にたちました。
朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書)
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2018/06/13
- メディア: 新書
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ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論
日本企業を蝕む病とは一言でいうと短期的な利益を追求するPL脳だと論じています。
東芝や神戸製鋼の不祥事などPL脳が引き起こしているだろう不祥事が目立ってきた中で、帳簿上の利益を作るようなことはキャリアにおいてやりたくないと強く思った1冊。
- 作者: 朝倉祐介
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2018/07/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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テスト駆動開発
TDDをしっかり学びたいと思って読んだ1冊。
1章が短く作られているので写経にはもってこいでした。
最後の付録にあるt-wadaさんの現在におけるTDDの立ち位置についての解説はTDDの目的や生まれた背景を理解する上でとてもためになる解説でした。
- 作者: Kent Beck,和田卓人
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2017/10/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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決断の本質
決断の質は結果では測ることができないという衝撃の事実を突きつけられた1冊。
結果で測れないからこそプロセスにこだわり、より質の高い意思決定にするためのプラクティスが色々書かれており、スクラム導入のフェーズでとても役にたちました。
決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)
- 作者: マイケル・A・ロベルト,スカイライトコンサルティング
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2006/07/24
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 32回
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Web開発者のための大規模サービス技術入門
はてなの事例から大規模サービスに必要な知識を身につけるという本。
ISUCONで予選敗退した後に読んだのだが、出る前に読んでおけばよかったと激しく後悔しました。
[Web開発者のための]大規模サービス技術入門 ―データ構造、メモリ、OS、DB、サーバ/インフラ (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 伊藤直也,田中慎司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 80人 クリック: 1,849回
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アジャイル開発とスクラム
スクラムの元になる概念が日本で生まれ、アメリカで体系化され、それがまた日本に戻って来るまでを知るのにとても役に立ちました。
野中郁次郎先生へのインタビューとその内容にとても感動し、スクラムの本質が見えた気がしました。
アジャイル開発とスクラム~顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント
- 作者: 平鍋健児,野中郁次郎
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 1人 クリック: 12回
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ティール組織
組織づくりを考える上で読みだした1冊。 まだ読みきっていないがティールな組織にできたら日々の仕事がもっと楽しくなりそうだと妄想しつつ、どのように組織を変えていくか模索しています。
- 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: 単行本
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リーン開発の本質
リーンという言葉が至る所で使われていたが本当の意味を理解していなかった自分にとって、意味を理解する上でとても役に立った1冊です。
トヨタ生産方式の歴史から今のソフトウェア開発での応用までをとてもわかりやすく説明しています。
- 作者: メアリー・ポッペンディーク,トム・ポッペンディーク,高嶋優子,天野勝,平鍋健児
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2008/02/07
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 141回
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今いる場所で突き抜けろ!――強みに気づいて自由に働く4つのルール
「好きなことを仕事にしようなんてやめろ!」というYouTuberたちを敵にまわすようなことを主張する本。
好きなことをやるよりもまずお前自身が突き抜けた人間になれというメッセージはとても納得できるものでした。
今いる場所で突き抜けろ!――強みに気づいて自由に働く4つのルール
- 作者: カル・ニューポート
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/12/08
- メディア: Kindle版
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LeanとDevOpsの科学 テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する
今年読んだ中で一番かもしれない。
正直DevOpsは一種のバズワードだと思っていた自分に、アジャイル・リーンの技術的な帰結がDevOpsだと気がつかせてくれた1冊。
2019年はDevOpsな組織づくりをやっていきたい。
LeanとDevOpsの科学[Accelerate] テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する (impress top gear)
- 作者: Nicole Forsgren Ph.D.,Jez Humble,Gene Kim,武舎広幸,武舎るみ
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2018/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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異端の時代-正統のかたちを求めて
森本あんり先生の本はどれも面白いのだが、今回は少し自分には難解だった。
ただ、正統とは何か・異端とは何かを理解することはできた。
中でも正統は正統であるがゆえに、正統である間はなかなか正統であると気が付けないという性質(自己隠蔽能力)を知っておくことは、今後何においても役に立ちそうだと感じた。
個人的にこれが正統か!と感じたエピソードが一つ。
以前はてブを見ていて、「オブジェクト指向にメリットはない」的な発言をしている人の記事を読んだ。
内容的にはオブジェクト指向の本質をやや取り違えているように感じたのだが、オブジェクト指向が当たり前で今やソフトウェア開発の「正統」になっているからこそオブジェクト指向というものがより見えづらくなっているんだと、正統がもつ自己隠蔽能力を垣間見た気がしました。
- 作者: 森本あんり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2018/08/22
- メディア: 新書
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決算資料からビジネスの仕組みが見えてくる
普段我々が使っているサービスを運営している会社のIRからビジネスを捉えた本。
なるほど!と思うことがたくさんあったので、著者のシバタさんのようにIRを読めるようになりたいと思った1冊です。
- 作者: シバタナオキ
- 出版社/メーカー: 株式会社ピースオブケイク
- 発売日: 2018/06/15
- メディア: 新書
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2018年にブクマした記事たち
今年のブクマ数は約60個でした。
※ 自分はWebで読んだ記事でよかったと思うものしかブクマしてないのであまり数は多くないです。
ブクマを見ると当時自分がどんなことを考えていたかがわかってなかなか面白かったです。
2018年に読んでよかった記事たち
「なぜ関数プログラミングは重要か」を要約してみた(その1) - Okapies' Archive
「関数型プログラミングが優れているのは、高階関数と遅延評価という、モジュール同士を貼り合わせる強力な『糊』を持っているからだ」
この一言に思わず「なるほど!!」と感動したことを覚えています。
なおブログにあるコードの例はまだ全て理解できてません😇
システムソフトウェアに対する攻撃の歴史と傾向 - 高度標的型攻撃や国家に支援された攻撃の仕組み - - るくすの日記 ~ Out_Of_Range ~
とにかく長くて読み応えたっぷりです。
2018年なぜ私達はコンテナ/Dockerを使うのか | cloudpack.media
Dockerについていまいちしっくりきていなかった自分にとってとても為になりました。
Linux コンテナの基礎 / OSC2017 Osaka - Speaker Deck
チームの人に「Docerを知りたいならまずLinuxコンテナを知るといいよ!」とのアドバイスをもらって読んだスライド。
「なるほどDockerってLinuxコンテナの1つで、それを実現しているのはnamespaceとcgroupなのね」と理解が一段深まった資料です。
リレーショナルデータベースの仕組み (1/3) | POSTD
こちらも読み応えたっぷりですが、とても分かりやすくスイスイ読んでいけます。
MongoDBの様なNoSQLに勢いがあるのは何故ですか?SQLと比べてどんな利点や欠点がありますか? - Quora
コンピュータサイエンスは、そういうことではなく、たとえばリニアな問題を対数の問題に変換する、つまりO(n)の問題をO(log n)の問題にするのが真髄です。
この回答にしびれました。
上の「リレーショナルデータベースの仕組み」と合わせて読むのがおすすめです。
MongoDBの様なNoSQLに勢いがあるのは何故ですか?SQLと比べてどんな利点や欠点がありますか? - Quora
Clojureと「Simple Made Easy」 - 紙箱
SimpleとEasyの違いを意識するようになったきっかけ。
全てのエンジニアにオススメです。
THE VALUE OF VALUES
値とは?ということを意識するようになったきっかけ。
上のSimple Made Easyも、このTHE VALUE OF VALUESもClojureを作ったリッチヒッキーのものだと知って、2019年はClojureをやってみようと思うようになりました。